更新日:4/22【月】
対象期間:4/15【月】~4/21【日】
シティリーグ入賞デッキ
4/13〜4/14に開催されたチャンピオンズリーグ愛知の結果を受け、4/22【月】現在、ピジョットとビーダルを両方採用した構築がシェアを伸ばしている。型の分布は「ピジョット+ビーダル型」が7割、「ピジョット型」が1.5割、「ビーダル型」が1割、その他が0.5割となっている。
また、ACE SPECは「アンフェアスタンプ」「マキシマムベルト」「プライムキャッチャー」「ヒーローマント」の4種で採用が分かれていた。
これからのリザードンはピジョットexやビーダルのようなシステムポケモンだけでなく、ACE SPEC枠に何を採用するかによっても構築が多彩になっていくことが予想される。
Pick up
ピジョット型
「森の封印石」とサポート「ペパー」で初動を支えるデッキタイプとなっており、ロトムVの特性【そくせきじゅうでん】を使うことで序盤からサポートカードに触りやすく、安定度が高い。
ピジョットexの進化さえできれば、特性【マッハサーチ】で好きなカードを持ってこられることで、デッキパワーを余すことなく発揮できるようになっている。
そのため、序盤はロトムVの特性【そくせきじゅうでん】を多用して手札、盤面を整え、数枚サイドを取られてからダメージの上がったワザ『バーニングダーク』で制圧していくように戦う。
リザードンを使う側も使われる側も互いに、サイドを取り始めるターンからサイドを取り終わるターンまでをなるべく短くするように意識する必要がある(例えば、リザードンex、ピジョットexにあらかじめダメージを与えておいて、サイドを取り始めるターンから3回の攻撃でゲームを決めきれるようにする等)。
リザードンデッキはACE SPEC次第でそのデッキの基本戦術を大きく変える。これはリザードンが他のデッキよりもより逆転を意識したデッキであることから、すなわち「どのACE SPECで逆転するか」という基礎概念に直結している。
ミラーマッチを意識するなら「マキシマムベルト」、バランスを見るなら「プライムキャッチャー」。4/22【月】現在、「ヒーローマント」は現在流行しているルギアデッキに採用されているチラチーノのワザ『スペシャルころころ』を耐えられるようになるとして注目視されている。また、サーナイトデッキに対しても強く、リザードン側はどのポケモンexに「ヒーローマント」をつけても強力にはたらく。
チャンピオンズリーグ2024愛知の優勝デッキには「アンフェアスタンプ」が採用されている。
ピジョット+ビーダル型【NEW】
ピジョットexは特性【マッハサーチ】で場面に応じた適切なカードを使いやすいという点で優秀だが、反面手札が増えにくいことと、ピジョットexが倒された時に復帰しづらいという脆さを抱えている。
それを補うべく採用されたのが「ビーダル」。
特性【はたらくまえば】で手札を一定の枚数に保ち、デッキを動かしやすくしている。
また、「ピジョットexを倒しつつ手札干渉」という相手からのプレイングへの対抗手段にもなる。
ただあくまでもビーダルを育てる優先順位は低く、場に出せたら進化していく〜という程度なため、手札の状況によっては活躍できない試合もしばしば。
環境によって本当にビーダルを採用必要があるのかどうかは、十分に検討したい。
ビーダル型
デッキを支えるドローエンジンに「ビーダル」を起用した形。ピジョット型に比べて、ビーダルはサイドが1枚しか取られないので、負け筋になりにくいというメリットがある。
また「ビーダル型」の多くには「エンテイV」が採用されており、序盤のアタッカーになりながら、特性【しゅんそく】と「森の封印石」で序盤の安定感を底上げしてくれる。
ACE SPEC枠に「プライムキャッチャー」が採用されているのも特徴的。
かつてはリザードン同士のミラー勝負で強いということで半数以上のシェアを占めていた「ビーダル型」だが、4/22【月】現在、テツノカイナを中心とした未来デッキ、カビゴンLOのような山札切れを狙うデッキに対してあまり相性が良くないことから数を減らしている。
ただ最近はあまりにピジョット型が多いため、再びトレンドが訪れる予感は十分ある。
デッキ解説
デッキの特徴と回し方
リザードンexの強みは相手とったサイドの枚数ぶんダメージが上がる『バーニングダーク』で逆転を狙えること。その強力なカウンター性能から、相手には「あえてリザードンを攻撃をしない」という選択肢が生まれるほど、不用意な立ち回りを許さないシビアさが特徴のデッキ。
序盤にダメージが出せず、ポケモンV,exのHPにすら届かないため、序盤はしっかり盤面を育てて中盤以降に伸びたダメージで戦うのが良い。そのため、4/22【月】現在ではピジョット型のロトムVや、ビーダル型の「エヴォリューション」のように相手にサイドを先行させてでもベンチで確実に「リザードンex」を育てようとする考え方が主流になっている。(もしくはエンテイVなどの別のアタッカーを用意する方法もある。)
相手にサイドを先行されても、持ち前の耐久力で相手には4,5回の攻撃を要求し、リザードン側はサイドを取られたことで上がったダメージで、より少ない攻撃回数で勝ち切る戦い方ができる。
プレイするときの注意点は、サイドを先行されても確実にリザードンexを用意し、息切れしないように戦い続けることである。そのため4/22【月】現在ではピジョット型で毎ターン必要なカードを確実に手に入れる行動や、ビーダル型で別のたねアタッカーを用意することで連続した攻撃がしやすいよう組まれた構築が評価されている。
採用カード解説
リザードンex
ワザ『バーニングダーク』は相手が取ったサイドの数×30ダメージ追加されるため、最大330ダメージまで上がる。いかに上手に相手にサイドを取ってもらうかが課題であると同時に、サイドを取ってもらえなかったパターンも想定しておく必要もあるため何かと考えることが多い。
特性【れんごくしはい】は炎エネルギーを3枚、自分のポケモンに好きなようにつけることができる。この特性のおかげでデッキのエネルギーの枚数を削ることができ、ピジョットやビーダルのようなシステムポケモンを多めに採用することを可能としている。
ヒトカゲ
トドロクツキexにのワザ『くるいえぐる』でリザードンexが倒された後、1エネ30ダメージで倒せるHP60のヒトカゲ。ヤミラミのワザ「ロストマイン」を考慮してよりHPの高いHP70のヒトカゲかで採用が分かれている。
4/22【月】現在、「カビゴンLO」に対して、ワザ「ヒートタックル」の自身へのダメージでヒトカゲをきぜつさせて相手にサイドを取らせることでワザ「バーニングダーク」のダメージを210まで上げ、「勇気のおまもり」が付いたカビゴンも倒せるようにするプレイングが重要とされる。
どのヒトカゲにもメリットがあるので、環境に合わせて複数の種類を散らして採用するのが良い。
エンテイV
サブアタッカーとして、主に「ビーダル型」に採用されている。
手札が悪くリザードンexが用意できなかったとしても、手札から2回エネルギーをつけることで最低限の攻撃できることが最大のメリット。「森の封印石」のつけ先としても良い。
ただエンテイVをアタッカー運用してしまうと、リザードン本来の「HP330の高耐久を押し付ける戦い方」がやりづらくなるのはデメリットである。
マフォクシーV
ワザ『マジカルファイヤー』でバトル場とベンチのポケモン同時に攻撃を仕掛ける。サーナイトやギラティナに対して効率的にサイドを進めるため採用が見られるようになった。
事前にベンチに置いてしまうとマナフィを出されてしまうことと、エネルギーを3枚必要とすることから取り扱いが難しいが、決まればそれだけでゲームセット級の破壊力。
ポッポ
ワザ『なかまをよぶ』が優秀であるため、ピジョットexを採用する場合こちらのポッポが使われることが多い。
ピジョットex
特性【マッハサーチ】は山札から好きなカードを1枚手札に加えることができるという、非常に強力な特性。特定の相手にしか使わないようなピン採用のカードでも、この特性のおかげで採用できるようになっている。選択肢が非常に多く悩むポイントになるので、最適な選択するには普段からの練習の積み重ねを必要とする。
雷弱点であるため、「ライコウV」や「ブーストエナジー未来」が付いた「テツノカイナex」から標的にされたりと懸念要素アリ。(他特性【みなぎるせんこう】のレントラー等)
ジラーチ
特性【ステラヴェール】でヤミラミのワザ「ロストマイン」からポケモンを守る。
特にヤミラミのワザ「ロストマイン」+ギラティナVSTARのワザ「ロストインパクト」は苦手とするコンボだったので対抗策ができたのはありがたい。
ミカルゲ
カビゴンLOの対策として用いられる。ビーダル型であれば、ピジョット型リザードンのロトムVに対しても対策ができる。
「ジェットエネルギー」と合わせて、ワザ『ぱっときえる』で退場することで、特性【とおせんぼ】で縛られているポケモンを入れ替えることができる。
かがやくリザードン
このデッキはexポケモン主体で構成されているため、exポケモンのみで戦うとサイドカードは2枚、2枚、2枚と取られる。これだと(※)効率が悪いので相手の残りサイドが1枚(奇数)になるタイミングを作るようにサイドが1枚しか取られないアタッカーを用意したい。
特にたねのポケモンexに対して、サイドが1枚しか取られないアタッカーでサイドを2枚取る行為が非常に強力である。強力なカードだが逃げるコストが重いため、「ボスの指令」などでバトル場に縛られることを警戒しなければならない。それを懸念して枠の都合で不採用の構築も見受けられるようになった。
【※なぜ効率が悪いのか?サイドレースについては下記記事を参照】
ロトムV
特性【そくせきじゅうでん】で序盤の安定感を高める目的で、主にピジョット型に採用される。「森の封印石」にも対応しているのも嬉しいポイント。
4/22【月】現在、サイド落ちのケアや序盤に引きやすくする目的で2枚採用した構築もある。
ネオラントV
特性【ルミナスサイン】でサポートをサーチする。主にサポート「ペパー」が入っているデッキに採用されている事が多い。「森の封印石」にも対応しているのでデッキ安定度がグッと増す。
しかし倒されて負ける原因にもなるため、採用して安定を取るか、負け筋を消すか、の二択の意見が別れている。これは完全に人の好みによる。安定をとるか事故回避をとるかの価値観の差でしかないのでどちらが正しいとかはない。
カウンターキャッチャー
サイドの残り枚数が負けているときに、相手のベンチポケモンを呼び出すことができる。リザードンはサイドを先制することのほうが珍しいデッキなので相性が良い。
特にエヴォリューション型はサイドを先行されやすく、「ペパー」で手札に加えられるので、より相性がいい。
エネルギー転送
エヴォリューション型で、エヴォリューションを宣言するのに必要なエネルギーをペパーから加えるために採用されている。
必要ない時はエネルギーを加えないことでビーダルの特性【はたらくまえば】の邪魔にもならないため、枠に余裕があれば採用したい。
ロストスイーパー
「頂への雪道」こそなくなったものの、「ポケストップ」のような強力なスタジアムはまだ存在するため、採用したいカードである。ポケモンのどうぐも「森の封印石」、「ブーストエナジー古代」、「学習装置」など、ロストしたい対象カードはたくさんある。
アンフェアスタンプ
終盤にダメージが上がる「リザードンex」と、自分のポケモンが倒された返しに手札干渉できる「アンフェアスタンプ」は逆転を目指すプレイスタイルで噛み合っている。
手札干渉自体は「ナンジャモ」でも可能だが、「アンフェアスタンプ」を採用することで「ペパー」からでも手札干渉できるようになる分安定する。また自分の手札補充の側面としても非常に強力。
ヒーローマント
4/22【月】現在、流行しているルギアデッキに採用されているチラチーノのワザ『スペシャルころころ』を耐えられるようになるとして注目視されている。サーナイトデッキに対しても強く、リザードン側はどのポケモンexに「ヒーローマント」をつけても強力にはたらく。
ただ「ヒーローマント」は「ロストスイーパー」で対策ができるので、流行してしまうと廃れてしまう性質を持つ。「ヒーローマント」が環境の意識から外れているときにしか輝けないカード。
マキシマムベルト
ポケモンexに対しるダメージを「+50」できる道具。これにより、サイドを取られていない状態でもたねのポケモンexを倒せるようになった。
また、ミラー戦においてもサイドを2枚取られている状態でピジョットexが倒せるようになったり、互いにサイド2枚で並んでいる状態でリザードンexを倒せるようになった。このカードによりミラー戦がより難解で複雑となった。
プライムキャッチャー
相手のデッキに依存せず活躍できる点で非常に汎用性が高いACE SPEC枠。サポート「ペパー」からアクセスできるのも都合がいい。入れ替えカードとしての効果を持っている点も評価できる。
こだわりベルト
サイドを3枚取られた時のリザードンのワザ「バーニングダーク」が270ダメージであるため、HP激戦区の280帯に踏み込む狙いで採用されている。(HP280にはギラティナ、ルギア、アルセウスなどの環境デッキが多い)
げんきのハチマキも採用されることもある。ちなみに『げんきのハチマキ』だと、ピジョットのワザ「ふきすさぶ」でかがやくゲッコウガが倒せたり、ミライドンexやパオジアンexのHP220に届くなどの役割がある。
かがやくリザードンでHP280のポケモンVSTARを倒すことを考えるならぜひ採用したい。並行で効果の条件やダメージが上がる対象、ダメージ量が異なる『げんきのハチマキ』、『まけんきハチマキ』の採用も検討したい。
まけんきハチマキ
自分のサイドが相手のサイドの枚数より多いとき、ダメージを「+30」することができる。ポケモンexに対して加点する要素のカード。サイドを先行してしまえば効果のないカードなので、上手にサイド枚数をコントロールする自分の立ち回り次第と言える。
サイドを先行されやすい、かつ、「ペパー」で手札に加えるポケモンのどうぐを持て余しがちなエヴォリューション型とは相性がいい。
げんきのハチマキ
無条件にダメージを上げられるため、優勢な状況(残りサイドの数が少ない)でも強く使えるのがメリット。「+10」だけでも、210→220や、270→280といった環境でよく見かけるHPに届く。ミラーマッチにてロトムVを倒せることも高評価。
ただ、「トドロクツキex」や「テツノカイナex」のようなHP230のポケモンに届かないのは残念ポイント。
ワザマシン エヴォリューション
ベンチポケモンを2匹進化させるワザを持つ。通常「ふしぎなアメ」からリザードンに進化させるが、エヴォリューションで進化を導くパターンも強力。
進化デッキであるリザードンは後攻1ターン目に使えるワザがないが、エヴォリューションは後攻での選択肢を増やした。また「ワザマシン デヴォリューション」での退化に強くなるというメリットもある。
ワザマシン デヴォリューション
ミラー戦の対策として採用されている。ピジョット型であれば「ふしぎなあめ」を多く必要とするので、中盤以降、不意に使うことでアタッカーとピジョットexを同時に壊滅させることができる。
ただ「ミストエネルギー」に防がれるのは注意。
一応パオジアンに入っているセグレイブのような、他デッキに存在する2進化ポケモンの牽制にもなる。
アクロマの実験
縦引きで最も優秀なサポート。縦引きとは、上から山札をそのまま引くことを指す。
「ナンジャモ」や「博士の研究」だと手札のすべてが入れ替わってしまうので、既に持っているパーツごと失ってしまい、新たにランダムな手札が形成される。
一方「アクロマの実験」などの縦引きの良いところは、既存の手札に上からX枚分のカードを足すことができるので、パーツが揃いやすいという特徴がある。(盤面を作る算段がつきやすい)
ペパー
グッズとポケモンのどうぐを1枚ずつ手札に加えるカード。グッズは「ふしぎなアメ」や「なかよしポフィン」。ポケモンのどうぐは「森の封印石」や「ワザマシン エヴォリューション」など。
初手に1番欲しいサポート。
暗号マニアの解読
主に特性【はたらくまえば】と組み合わせて使うことを目的として、「ビーダル型」に採用されている。
これまでは、確実に欲しいカードを加えられるわけではないというビーダル特有の欠点があったが、暗号マニアの解読の登場でその欠点を若干克服している。
ビワ
リザードンexに対しては「ふしぎなアメ」、ロスト系デッキに対しては「ミラージュゲート」「いれかえカート」「すごいつりざお」、カビゴンLOに対しては「カウンターキャッチャー」「ともだちてちょう」をトラッシュすることができれば勝ちやすくなる。様々なデッキに対して役割のあるカード。
特にロスト系デッキは手札を溜め込むデッキであるにも関わらず、「ビワ」でトラッシュされて厳しいカードが多いためチャンスがあれば狙っていきたい。ロスト目線、「ミラージュゲート」は「ビワ」を使われる前に「ミラージュゲート」を使ってしまうことである程度対策することができるが、「すごいつりざお」は使用するタイミングが限定的であるため、来るとわかっていても対策することが難しく、ヒットしやすい。
崩れたスタジアム
ロトムVやネオラントVのような、役割を完遂して不要になったポケモンを負け筋にならないようにトラッシュする目的で採用されている。
特にミラーマッチでは序盤に1回の攻撃でサイドを2枚取られる弱点になってしまうため、早々にVポケモンを退場させておきたい。また、相手にVポケモンをトラッシュさせないためにベンチが4体までのうちに先に自分から「崩れたスタジアム」を貼ってしまう、というプレイングも抑えておきたい。
ボウルタウン
積極的にヒトカゲをベンチに出したいので、スタジアムは「ボウルタウン」が採用されることが多い。
ヒトカゲがいないとせっかく手札に「ふしぎなアメ」とリザードンが揃っていても進化できないため、これらのカードを腐らせないためにも常にヒトカゲはベンチに並べておきたい。
タウンデパート
山札からポケモンのどうぐを1枚手札に加えることができる。
「エヴォリューション型」で、序盤に「ペパー」以外のサポートを使用した際にもワザ「エヴォリューション」を行いやすくする目的で採用されている。
中盤以降も状況に応じた様々な道具を持ってこれるため腐りづらい。
Vガードエネルギー
ピジョットexがギラティナVSTARの『ロストインパクト』を耐えられるようになるという唯一無二のメリットがある。その他Vポケモンのダメージを抑えられるだけでなく、逃げエネとしても活用できる。
ミストエネルギー
トドロクツキexのワザ『くるいえぐる』や「ワザマシン デヴォリューション」を防ぐことができる。
環境に応じて採用される。
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