ソウブレイズex解説

サンプルレシピ

序盤からトラッシュにエネルギーを落とし、ワザ『しんえんほむら』の青天井ダメージで相手ポケモンをワンパンすることを目指すデッキ。
メガブレイブ/メガシンフォニアでソルロックルナトーンが登場し、非ルールアタッカーと、疑似的な置きドローソースである特性【ルナサイクル】が追加。大幅強化されたデッキタイプ。

良い点

  • 山札の圧縮が早い
    序盤からゼイユ、イキリンコex、ルナサイクルなどでドローを進めるため、他のデッキに比べて山札の減るスピードが数段早い。毎ターンドローを進め、中盤に「ともだちてちょう」や「パーフェクトミキサー」を使うことで、必要なカードを引きやすい山札を作ることができる。このことを「強い山札を作る」と言う。

    (※)たとえば残りの山札が「ボスの指令」1枚だけであれば、相手に「ナンジャモ」を使われて手札を減らされたとしても、確定で「ボスの指令」を手札に加えることができる。このように山札の枚数を極力減らし、山札の内容を任意のカードのみで再構築するように立ち回ることを、「強い山札を作る」と表現し、ポケモンカードでは必須のテクニックとなっている。
  • ソルロック、ルナトーンの登場
    この2体のポケモンにより、非ルールアタッカーと置きドローソースの2つの問題点が解決した。
    ソルロックのワザ『コスモビーム』は弱点・抵抗力を計算しないため、ホーホー、ラルトス、コレクレーなど闘抵抗を持つポケモンを倒せる。
    ルナトーンの特性【ルナサイクル】も強力。エネルギーをトラッシュしつつドローができ、ソウブレイズデッキとの相性は抜群。

悪い点

引きムラがある
サポートは「博士の研究」や「ゼイユ」など、手札をトラッシュしながらデッキを掘り進めていくため、リソースを温存するのは難しい。まあ、このムラは同時に上振れも強力であることを示唆しており、損得の足し引きで相殺されるデメリットであろう。

盤面が弱い
イキリンコexやキチキギスexが盤面に残り続ける。この負け筋は「攻撃は最大の防御」理論でケアするしかなく、繊細さには大いに欠ける。

各対面解説

ソウブレイズ側は「相手をワンパンできなければ負け」(サイドを取れないターンが発生した時点で負け)
どの対面においても基本的な立ち回りは、いかに効率よくエネルギーをトラッシュに送るかに尽きる。

留意すべき点は大きく2つ。
第一、サイドを取れないターンを作らないこと。
第二、上記を守れる場合、山札に「ボスの指令」や「ブライア」を残しつつ、山札を圧縮していくことに集約される。

  • サーナイトex
    相手の準備には時間がかかるため、序盤から積極的に攻撃していきたい。サーナイトexのHPは310であり、トラッシュにエネルギーが14枚あれば倒すことができるが、メガサーナイトexまで射程に収めるとなると、エネルギーは17枚必要。これはかなり難易度が高い。
    また、マシマシラのワザ『サイコトリップ』をケアするため、ソウブレイズにはしっかりエネルギーを付け、「ジェットエネルギー」を温存しつつ戦っていきたい。
    相手ポケモンのサイズが小さいため、序盤はソルロックで攻撃。早急なエネルギートラッシュは求められないため、イキリンコexは場に出さないようにする。
  • ドラパルトex
    目標トラッシュにエネルギー15枚。サーナイトと異なり、早い段階から攻撃を仕掛けてくる可能性があるため、全力でトラッシュにエネルギーを送ることを意識したい。
    マラカッチを採用している型も存在するため、「ジェットエネルギー」は気持ち程度であっても温存しておきたい。大抵の場合、中盤のドラパルトexをワンパンすることができずに負けるため、エネルギートラッシュに全力。
  • サーフゴーex
    サーフゴーexには弱点を突けるため、トラッシュにエネルギー5枚あれば十分に倒すことができる。勝ち筋はサイド進行「2‐2‐2」を狙うか、「1‐2‐3(ブライア)」の2択。
    逆に負け筋は、先にサイドを2枚先行されること。そのため、先攻を取られている場合は「イキリンコexを安易に場に出さないことを心掛けたい。
    ソウブレイズ側は余裕があれば序盤は非ルールのみで盤面を固め、サーフゴー側にサイド進行1-2-2-2を押し付けることができれば、以降の立ち回りが楽になる。
  • タケルライコex
    勝ち筋はサイド進行「2‐2‐2」または「1‐2‐3(ブライア)」を目指す。基本的な立ち回りはサーフゴー対面と同様であり、負け筋は先にサイドを2枚先行される展開。
    サーフゴー対面もタケルライコ対面も、1度は手札干渉を受ける。少ないエネルギーで相手を倒すことはできるが、山札作りは怠ってはならない。
  • マリィのオーロンゲex
    目標トラッシュにエネルギー15枚。ただし、多くの場合はユキメノコの特性【いてつくとばり】の効果でダメカンが乗るため、実際には14枚で届くケースが多い。
    相手の主な勝ち筋は『デヴォリューション』のため、ユキメノコを優先的に倒してデヴォリューションで壊滅しない盤面を作ることを目指す。
    マラカッチやイベルタルの採用が目立つため、「ジェットエネルギー」は意識して温存しておく。
  • リザードンex
    序盤は「ボスの指令」でポッポやヨマワルを倒していく。中盤以降は、「ブライア」を綺麗に使われないよう、リザードンexよりもピジョットexを優先して倒す。「まけんきハチマキ」や「マキシマムベルト」が絡むとリザードンexにワンパンされてしまうので注意。
    マリィのオーロンゲexやサーナイトex等の明確に遅い分類される2進化exには『しんえんほむら』の強みを活かしていけるが、ドラパルトexやリザードンex等の序盤から突っ張ってくる2進化ポケモンexには不利。2~3ターン目の時間帯でこれらのポケモンをワンパンすることは難しい。

まとめ

従来のソウブレイズに比べてドローが安定し、山を引くスピードが格段に上がった。
実際3ターン目には残り山札が数枚という状況も珍しくなく、相手のハンド干渉で止まる場面も少なくなった。ここまで山札を作れるのであればソウブレイズの評価は変わってくる。

サイド進行「2‐2‐2」もしくは「ブライア」を軸にしたプランが明確で、立ち回りやすいのも魅力。

一方で「ヒーローマント」やお守りフワンテには弱い。メガサーナイトexが多い環境では「ジャミングタワー」の採用を検討したい。

新弾で強化されたソウブレイズは、他のデッキにはないドロー・トラッシュ・ワンパンを体験できる。昨今では珍しい爽快系の速攻デッキのため、初級プレイヤーは手持ちデッキに加えることを勧めたい。

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