更新日:11/13【水】
テツノイバラ単、イバラドラパルトは各章にて解説。
テツノイバラex立ち回り解説
現環境におけるメタデッキとして最上級、正統派妨害デッキ。
特性【イニシャライズ】は相手の特性を封じる効果を持ち、特性に依存しているデッキに対して圧倒的な強さを発揮する。
現環境デッキはエネルギーの加速を特性に頼っているデッキが多く、多くのデッキに特性【イニシャライズ】は効果的。しかしテツノイバラexが与えるダメージ量はそこまで高くないため、手張り(エネルギーを1ターンに1枚手札から貼る動作)で育成されるポケモンに時間を与えてしまう。
この弱点を補うため、「クラッシュハンマー」でエネルギーを破壊したり、「ポケモンキャッチャー」で先に攻撃を与えたりをして、相手のプレイを難しくするのがこのテツノイバラデッキの基本的な戦術。
VSタケルライコ
サイドレースより相手の盤面にあるエネルギーの数をよく確認すること。それに応じてプレイングを調整することが重要。
タケルライコ側の盤面にエネルギーが0枚の状態からだと「オーリム博士の気迫」+手張りで最大3エネルギーまでしか付かない。この場合、ワザ『きょくらいごう』は210ダメージのためテツノイバラexを倒すことができない。逆に言えば盤面に1枚でもエネルギーがついていればワンパンされてしまうリスクが生じる。
このゲームはエネルギーの貯蓄先をタケルライコ側に与えないことが大切なポイントとなる。具体的には、1体を壁として時間を稼いでいる間に、ベンチのタケルライコexに複数枚のエネルギーをチャージされてしまうと、連続攻撃を受けて敗北に繋がる可能性が高くなる。
これを防ぐ最善策は、無傷のタケルライコexを呼び出して攻撃を加え続けること。すべてのタケルライコexに1回ずつダメージを与えておくことで、タケルライコ側は安心してエネルギーをチャージできるポケモンを失う。これによりタケルライコ側の攻撃効率を大きく低下させることができる。
要するにこのマッチアップは1体のタケルライコexがテツノイバラexを2体抜きする状況を防ぐことが最も重要な立ち回りとなる。
ゲームのポイント
- エネルギーがついていないタケルライコexを倒せる状態でも、無傷のタケルライコexを呼び出してダメージを与えておく。(目先のサイドに飛びつかない。)
- タケルライコexに均等にダメージを与えておくことで『はじけるほうこう』も使いにくい。
- テツノイバラex2体を使ってタケルライコ側のエネルギーを吐かせて、最後のテツノイバラexをワンパンできない状態にする。このマッチアップは1回目の攻撃から最後のテツノイバラexを活かすためのゲームメイクをする。
- 「クラッシュハンマー」は適当に投げない。序盤よりも終盤のエネルギー破壊の方が価値が高い。
- タケルライコ側の非ルールがチヲハウハネやコライドンだと闘弱点でワンパンされてしまうため厳しい戦いになる。
VSリザードン
ひたすらリザードンラインを狙い続けるゲーム。リザードンに対して安定した勝率を誇り、このリザードンに対して有利に立ち回ることができる点が、世間がテツノイバラを高く評価しているポイントである。
リザードンデッキは元々採用されているエネルギーの数が5~6枚とかなり少なめ。特性【れんごくしはい】が使えない状況では自力でエネルギーを引いてくるしかなく、自力で引いていたとしても2回の手張りを経由しなければ攻撃をすることができない。
そのため、そのエネルギーがついたリザードンラインを集中的に潰していくことでゲームを一方的に進めることができる。
ゲームのポイント
- エネルギーがついたヒトカゲやリザードを呼び出して倒す。
- 手張りでの育成を許してしまった場合や、「キャンセルコロン」から動き出してしまった場合は「デヴォリューション」で対応する。
- ヨノワールラインは完全放置。2回の【カースドボム】でテツノイバラexが倒されたとしてもサイド2-2の等価交換が行われる。これはリザードン側がリソースを吐いただけで、リザードン側にとって有利なアクションになっていない。
リザードン側に「キャンセルコロン」の採用があってようやく五分。
「キャンセルコロン」後の「デヴォリューション」でのカウンターをイメージしておくことがこのマッチアップの勝率を安定させるポイント。リザードン側には「ネジキ」もあるため、ヒトカゲが全滅している状態からでも突然攻撃してくる可能性が0%とは言い切れない。
リザードンデッキの捲り能力を過大評価し続けること。
VSドラパルト
ドラパルト側が順当に動くと勝てない厳しいマッチアップ。ロトムVの特性【そくせきじゅうでん】が使えないため、ドラパルト側は育成に時間がかかる。ドラパルトex育成完了までの時間をどれだけかけさせることができるかが重要。
ゲームのポイント
- ドロンチがドラパルト側にとって貴重なドローソースとしてはたらくため、徹底的に狙う。
- エネルギーがついたドラメシヤを倒すよりドロンチを狙ったほうが良い。ドロンチを経由させないことで最後に「デヴォリューション」による勝機が残るため。
- 「きらめく結晶」には「ロストスイーパー」を当てる。「ロストシティ」でドロンチをロストゾーンに送る。
テツノイバラ側の妨害要素の多くがドラパルト側に刺さっている。有利かと聞かれると眉をひそめるが、机上で算出される勝率よりも遥かに高い勝率が出る。
VSレジドラゴ
レジドラゴ側に「キャンセルコロン」を引かせないことと、レジドラゴVSTARに複数回攻撃をさせないことを気をつけるマッチアップ。
レジドラゴVSTARのHP280を2回の『ボルトサイクロン』で満たすためにも「ブーストエナジー未来」のはたらきが重要になってくる。この「ブーストエナジー未来」の効果を消してくる「ジャミングタワー」は絶対に警戒しなければならない。
「ジャミングタワー」を破壊する「ロストスイーパー」やスタジアムカードは大事に温存しておく。
ゲームのポイント
- レジドラゴ側はピィのワザ『にぎにぎドロー」でエネルギー補充や「キャンセルコロン」を引きに行くアクションを行うため、これに「ジャッジマン」を合わせることができれば強力なカウンターになる。
- 同じレジドラゴVSTARに2回行動されるとレジドラゴ側が有利な展開になってしまう。レジドラゴVの段階で呼び出してダメージを与えておくと、レジドラゴVSTARの2回行動を咎めることができる。
- 特にレジドラゴVは逃げるコストも重いので呼び出すだけでかなり相手の動きを制限することができる。ダメージを与えるときは常にレジドラゴV、レジドラゴVSTARを狙っていく。
- レジドラゴVにダメージを与えるダメージは常に「140」であることを意識。
- 「キャンセルコロン」でレジドラゴVSTARの特性【レガシースター】を使ってきた場合、レジドラゴ側は概ねもう一度「キャンセルコロン」を回収してくる。ここに「ビワ」をぶつけることができれば強力。
VSサーナイト
ハバタクカミやクレッフィで【イニシャライズ】を止められてしまうため、簡単に【サイコエンブレイス】を使わてしまう。そのため、「ジャッジマン」で妨害したり、キルリアを倒してサーナイト側の動きを遅らせて勝ちを狙う。
ゲームのポイント
- 「ロストシティ」でキルリアをロストゾーンに送る。
- 「ジャッジマン」を使う。
特性【イニシャライズ】の効果が薄いため、厳しい戦いになる。サーナイト側には「フトゥー博士のシナリオ」の採用もあるため、構築の段階で不利を取っている。
マシマシラに悪エネルギーがつき、サーナイトexが『ミラクルフォース』連発体制に入ってしまうと負け。
VSルギア
特性【アッセンブルスター】を止めることには期待せず、殴り合いを制してサイドを取り切るマッチアップ。
ルギア側にはクレッフィやハバタクカミのいずれかの採用があると考えて然るべき。ルギアVは雷弱点であるため、序盤から積極的に攻撃してサイドを稼いでいく。
ルギア側はクレッフィやハバタクカミをバトル場に送らなければいけない都合上、最速で【アッセンブルスター】を宣言することは難しい。また、ルギアVが倒される不測の事態を考慮してルギアVを2体ベンチに出してくることが多い。
ルギアVが2体出てくれば、ルギアだけでサイドを4枚のサイドを稼ぐことができるため、普通にサイドレースで勝てる試合も多い。
ゲームのポイント
- 特性【アッセンブルスター】を宣言される前にクレッフィはハバタクカミを倒すことができるならば、もちろんそれが一番楽に勝てる。(大体のルギアデッキにはポケモンを回収するカードは入っていない。)(一応「ネジキ」があることは記載しておく)
- 妨害よりサイドレースを意識する。
- 「クラッシュハンマー」は「レガシーエネルギー」を破壊用に残しておきたい。
VS古代バレット
古代バレット側に継続してサポートを使われると厳しいマッチアップになる。ただし、かがやくゲッコウガやモモワロウexの特性を使うことができないため、攻撃までの時間は稼ぎやすい。
『あだうちやばね』のトドロクツキのHPが140しかないため、「ブーストエナジー未来」をつけて『ボルトサイクロン』を使えば容易に倒すことができる。
また、古代バレット側の手札の回復する手段が乏しいため、「ジャッジマン」が有効にはたらきやすい。この「ジャッジマン」に「クラッシュハンマー」を合わせることができれば案外簡単に押し切れる展開に持ち込めることもある。
ゲームのポイント
- 「ジャッジマン」を使ってサポートが続かないようにする。
- 「ロストスイーパー」は「ブーストエナジー古代」用に取っておく。できれば1回攻撃を与えて、140ダメージを与えたあとに「ロストスイーパー」を使う。その後、「ボスの指令」でエネルギーがついているポケモンを呼び出して2体同時きぜつを狙うと効果的。古代バレットには手札干渉カードの採用がないため、手札に目的のカードが揃えば狙って行うことができる。
VSソウブレイズ
ソウブレイズ側のエネルギーをトラッシュする速度によって勝敗は決する。
ソウブレイズ側はイキリンコexやかがやくゲッコウガの活用ができないため、エネルギーをトラッシュに送ることに手間取りやすい。サポートの採用枚数もそこまで多くはないため、カルボウを狙って枯らしていく。
対戦してみるとわかるが、思っているよりソウブレイズ側のダメージの伸びが遅いと実感するはず。ただこれはお互い2回の攻撃を刻み合う時間が、自分が思っているよりも長く取れるというだけ。
つまりソウブレイズ側の動きが芳しくなくてようやく互角の関係であることは留意しておくこと。
ソウブレイズ側がワンパンしてこない間は「ボタン」でうまく攻撃を凌いでいく。2パンで刻み合う時間が長ければテツノイバラ側にも十分勝機がある。
VSミライドン
ミライドン側の特性はすべて止まるが、ミライドン側にはボール系も多く、「エレキジェネレーター」次第では1ターン目から速攻を仕掛けられることもあるため、思っているほど有利ではない。
テツノイバラ側のダメージが低く殴り出しも遅いため、普通にミライドン側に手張りで育てる時間を与えてしまうことが起因している。特性を止めての圧勝は難しい。殴り合いになる可能性が高い。
これに対してテツノイバラ側はテツノイバラexを複数体作ってミライドン側の攻撃を受け回して戦う。
ゲームのポイント
- 特性【エレキシンボル】のサンダーが出ると『フォトンブラスター』でワンパンされてしまうため、率先して倒す。
- レアコイルの特性【かじょうほうでん】警戒。ミライドン側の手札が少なければレアコイルへの進化が難しいため無視しても良いこともあるが、基本コイルは倒さなければならない。
- 「ボタン」を使って攻撃を流していく。
イキリンコexやミュウex等、無駄なポケモンは一切出てこないので純粋な殴り合い。エネルギーがついたポケモンに攻撃を加え続ける。
VSブリジュラス
ブリジュラスexのHPが300と、『ボルトサイクロン』3回ぶんなので高耐久だが、ジュラルドンのHPが130なので「デヴォリューション」による退化が効果的。
ブリジュラスexを1体ずつ呼び出して140ずつダメージを与える。その後、「デヴォリューション」でブリジュラスラインを全滅させる。
ブリジュラスexが攻撃するには3回の手張りが必要なので、普通に攻撃を与え続けて殴り勝つパターンでも良い。
ブリジュラス側の「キャンセルコロン」等の不測の事態に備えるのであれば、「デヴォリューション」プランで動けば良い。「デヴォリューション」プランに対してブリジュラス側は無力である。
VSカビゴンLO
「キャンセルコロン」が勝敗を握っているマッチアップ。「キャンセルコロン」を「ビワ」や「野党三姉妹」で引っこ抜かれると負け。
ゲームの流れ
テツノイバラ側はポケモンがテツノイバラexしか採用されていないため、カビゴンに縛られることがない。そのため、カビゴン側はミミッキュでテツノイバラexを詰めるしかない。
これに対してテツノイバラ側は「キャンセルコロン」+「ロストシティ」でミミッキュをロストゾーンに送って対抗する。
更にこれに対してカビゴン側はミミッキュに「ヒーローマント」をつけて「キャンセルコロン」1回ぶんを損させるように立ち回ってくる。
その「ヒーローマント」を「ロストスイーパー」で破壊できるかどうか、というのがこのマッチアップの大まかな全容。
「キャンセルコロン」「ロストスイーパー」共に「ビワ」や「野党三姉妹」で狙われる対象であるため、対戦に時間がかかるほど徐々に不利になっていく。
ただしカビゴン側もロトムVの【そくせきじゅうでん】が使えないため、満足に手札を補充することができない。テツノイバラ側はその間できる限り勝負を急ぎたい。
イバラドラパルトの立ち回り
VSタケルライコ
テツノイバラexで対戦をスタートすることできるかどうかでほぼ勝負は決まる。1ターン目にしっかりと盤面にエネルギーがついてしまうと手遅れ。
ゲームのポイント
- テツノイバラex→テツノイバラex→ドラパルトexと押し付けていく。
- 「いれかえカート」や「勇気のおまもり」できぜつを回避してくる。ダメージを与える際はそれらのことも考えておく。
- イバラドラパはテツノイバラ単からタケルライコデッキに対して有利な要素が丸々無くなっている。そのため多くのプレイヤーはたねポケモンからのダメージを受けないリキキリンexも一緒に採用している。
VSリザードン
ロトムVの特性【そくせきじゅうでん】が使えないため、テツノイバラ側から先に攻撃できることが多い。テツノイバラexでリザードン側を止めている間にドラパルトexを育成して戦っていく。
ゲームのポイント
- 先攻後攻問わず1ターン目にテツノイバラexをバトル場に出す。テツノイバラexさえバトル場に出しておけばリザードン側はほとんど動けないため、ゆっくりドラパルトexを育成する時間を得ることができる。
- リザードン側の「カウンターキャッチャー」をアクティブにしてしまうと危険。特にリザードン側の手札が多い状態で「カウンターキャッチャー」を使わせてしまうと、想定を遥かに上回るカウンターをもらうことは少なくない。サイドの先行は慎重に。
VSレジドラゴ
テツノイバラexで時間を稼ぎながらドラパルトexを育成していく。レジドラゴ側のスピードを止めて育成時間を稼ぐ必要があるため、テツノイバラexでスタートすることができるかどうかが勝敗に大きく関わってくる。
ドラパルトexさえ育ってしまえばレジドラゴ側はドラパルトexをワンパンする手段がない。このフェーズにいち早く辿り着きたい。
ゲームのポイント
- 『トライフロスト』でドラメシヤ全滅。その時点で負け、ではないのがこのデッキの良いところ。テツノイバラex2体で戦うプランに切り替える。
- 【イニシャライズ】でレジドラゴ側の動きが停滞していても、【キャンセルコロン」や「プライムキャッチャー」で大きく動いてくる危険性は常にある。ドラパルトexの準備が整ったらすぐに『ファントムダイブ』に移行する。
VSドラパルト
特性【イニシャライズ】の効果を受けるポケモンがドラパルト側に少ないため、ドラパルトex同士の殴り合いになりがち。
ドラパルト側はこちらがテツノイバラexを採用しているスロットにピジョットexやヨノワールライン等を詰め込んでいるため、ドラパルトexの同士の殴り合いではデッキポテンシャルが大きく劣っている。
ゲームのポイント
- 『エヴォリューション』を使ってドラパルト側より早く攻撃を開始する。
- 『ファントムダイブ』200+特性【カースドボム】130でドラパルトexを倒されてしまうのが最悪の展開。ヨマワルは優先的に倒したい。
- プレイで改善できる余地が少ない。ドラパルト側が色々と回しているのを眺めている時間が長くて苦痛である。マッチアップしないことを祈りたい。
VSサーナイト
特性【イニシャライズ】も無効化され、『ファントムダイブ』もマシマシラで返され、踏んだり蹴ったりのマッチアップ。
ただし、戦い方が無いわけではない。細い勝ち筋だが、サーナイト側のミスを見つけるゲームになる。
ゲームのポイント
- テツノイバラ単と違って今度はドラパルトexも攻撃に参加する。テツノイバラ単とマッチアップしている場合、サーナイト側は『ミラクルフォース』の連発が最強プランだが、こちらにドラパルトexが控えている以上、サーナイト側は攻め方を改めなければならない。
- サーナイトexは『ボルトサイクロン』を3回耐えるため、テツノイバラ単に対しては『ミラクルフォース』連発が最強。ただし、ドラパルトexが控えているならば『ボルトサイクロン』と『ファントムダイブ』の2回攻撃で倒されるため、『ミラクルフォース』連発が最強という訳ではない。
- そしてサーナイト側が『ミラクルフォース』以外での攻撃をしてきた場合、サーナイトexにエネルギーついていなければそのサーナイトexを「ボスの指令」で呼び出し、【イニシャライズ】で【サイコエンブレイス】を封じてバトル場で縛る。
- 上が通れば『ボルトサイクロン』+『ファントムダイブ』でサーナイトexを倒すことができるため、このプランを狙っていきたい。
VSルギア
テツノイバラ単での動きを準用する。ドラパルトexが活躍する場面は少ないが、ドロンチの特性【ていさつしれい】は必要。ドロンチを作って「ボスの指令」を引き込みたい。
ドロンチをベンチに出してしまうことでルギア側が「ボスの指令」でハバタクカミやクレッフィを用意することなく、特性【イニシャライズ】を解除できてしまう。
しかし、
【アッセンブルスター】を許す < ドロンチの特性【ていさつしれい】でデッキを回す
ドロンチの特性【ていさつしれい】の活躍が目覚ましい。このカードでデッキを回していく方が最終的に勝率が高くなることが多かった。
コメント
わかりやすい解説良いですなぁ
このシリーズ毎度楽しみにしてます!