【タケルライコex】優勝デッキと回し方を解説

ポケカコラム

更新日:7/18【木】

タケルライコの現状

ナイトワンダラーによる構築変更

キチキギスex、夜のタンカが選択肢として加わった。オーガポンexをベンチに複数体並べている以上、既存構築でも負け筋を広げながら戦っているためキチキギスexのデメリットはほとんどない。キチキギスexの使用感は、適当にプレイしてもミスが許されるようになったという印象。(かなり強力だが、プレイで詰めれる部分でもあるとも感じた。)

タケルライコの環境立ち位置

7/18【木】現在、環境トップであるレジドラゴに数少ない有利デッキとして評価され、シェアを伸ばしている。

レジドラゴのように速攻で大ダメージを出すことが有効なデッキに対しては有利だが、サーナイトのように非ルールのアタッカーを主体として搦め手で戦ってくるデッキに対しては不利を取る。高いダメージを出すことにおいて右に出る者はいないが、非ルール相手に一度の攻撃で複数のサイドを取るような器用な戦い方はできない。

タケルライコのような爆発力ある速攻デッキは初心者、上級者問わず非常にファンが多い。特にタケルライコオーガポンは過去に例を見ないほど攻撃と速度が優れている。ハッキリ言ってこの攻撃力と速度を上回るデッキは当分ない。どれだけメタが進もうとも、タケルライコオーガポンが少ない、なんて環境は考えにくい。どこに行ってもタケポンを見かける、今年のポケカはそんな夏。

7/19【金】発売の「ステラミラクル」で登場する「ゼロの大空洞」、「ガラスのラッパ」で強化が見込まれている。

環境デッキに対する立ち回り方

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サンプルデッキレシピ

オーガポンexの特性【みどりのまい】を使って場にエネルギーを溜めて、そのエネルギーを『きょくらいごう』のコストに利用して大ダメージを繰り出すデッキ。

後攻1ターン目から場に4枚以上エネルギーが溜めることができるので、最初の番から280ダメージを繰り出すことができる異次元の高火力。(ミライドンexやパオジアンex、ルギアVなどをいきなり最初の番から倒すことができる。)

1ターン目から場を整えることに走り出すので、とにかく1ターンに使うカードの数が多い。そしてポケカの速攻デッキは比較的扱いやすい性質を持つが、速攻デッキの歴史の中でもかなり難しい部類に入る。特に「オーリム博士の気迫」からのエネルギーの付け方、『きょくらいごう』でトラッシュするエネルギーカードの選び方は上級者でも間違える。
初心者にもおすすめしたいデッキではあるが、そう単純なデッキではないため、しっかりと一人回しをしてデッキへの理解度を高めて欲しい。自信がないなら、同じ速攻畑であるミライドンexの方が扱いは簡単。

先攻後攻どちらを取ることにも良さがあり、先攻を取れば多くのエネルギーを盤面に用意することができるため、「オーリム博士の気迫」以外のサポートが使いやすい。(ボスの指令が使える。)
後攻であれば、相手のバトルポケモンを後攻1ターン目からきぜつさせてリードを取ることができる。

デッキを回す上でのアドバイス

基本的な考え方として、どの対面においても1ターンに1枚以上サイドを取ることができたら、どんなに手順がめちゃくちゃでも、とりあえずプレイングとしては何でもOK。もちろん、このカードのプレイが先だった、エネルギーのトラッシュをこうすれば良かった等の課題は残るかもしれないが、それは後々学んでいくとして、プレイの方針としてはとにかく1ターンに1体きぜつ。これを意識して戦ってほしい。

VSドラパルト

相手が『ファントムダイブ』を3回宣言してくるため、それを耐えきれさえすれば勝つことができる。『ファントムダイブ』×3のダメージ総数は(200+ばら撒き60)×3の780ダメージ。ただこれは「ボスの指令」をフル活用して、最高の効率でダメージを分散できた場合の話。

例えば『ファントムダイブ』を既に1回受けて200ダメージを負ったタケルライコに対して、「ボスの指令」を使うことができず再度『ファントムダイブ』を宣言した場合、タケルライコの残りHP40に対して、200を与えることになるため、その差160ダメージ分を損している計算となる。

タケルライコ側の総HPはどんなに少なく見積もってもタケルライコexのHP240、オーガポンexのHP210、イキリンコexのHP160=総HPは610であるため、ダメージを負ったタケルライコに2回『ファントムダイブ』を使用させただけで勝ちに一気に近づく。これに「勇気のおまもり」「いれかえカート」等の援護もあるため、ドラパルト側にかなり難しいハードルを課すことができる。

結論つまり、ダメージを負ったからといってベンチに逃がしたりせず、とにかく「オーリム博士の気迫」を使い続けて前のポケモンをきぜつさせることに尽力する。これがドラパルトに対して1番強い戦法である。

VSリザードン

タケルライコ側が先にサイドを1枚とって後、リザードン側が「まけんきハチマキ」をつけてタケルライコexを倒してビハインドから追いかけてくる展開になる。

リザードン側が手札干渉を絡めながら、エネルギーの溜まったポケモンを「カウンターキャッチャー」+かがやくリザードンの『かえんばく』で倒してくるので後半になるにつれて徐々にタケルライコ側の動きが制限されていく。

この手札干渉のタイミングでうまく復帰できれば良いが、繋がらなかった場合かがやくリザードンに無駄なエネルギーを使わされ最後のリザードンexを倒すのが難しくなる。

「勇気のおまもり」をつけて『バーニングダーク』を耐えるようなサイド進行を試みるのも良いが、リザードンは「まけんきハチマキ」や「くさりもち」、「マキシマムベルト」の採用があるため相手の攻撃を耐えることには望みが薄い。リザードン側の準備が整う前にどれだけ差をつけることができるかがカギとなってくる。

オーガポンexに草エネルギーを3枚付ければ、2エネ付いたリザードンexを弱点で倒すことができるのでオーガポンexもアタッカーに加えて戦うことも忘れずに作戦に組み込みたい。

VSレジドラゴ

レジドラゴ側がベンチを0にしてオンバーンexのワザ『おんみつひこう』で完封を狙ってくるため、そのアクションを実行されるまでの間に勝ち切ることができるかどうかのマッチアップとなる。
このアクションの成功率はレジドラゴ側のエーススペックが「ポケモン回収サイクロン」か「プライムキャッチャー」かどうかで大きく変わってくる。

レジドラゴ側がオンバーンexのワザ『おんみつひこう』でたねポケモンからのダメージを受けなくなるため、タケルライコexはベンチのポケモンを「ボスの指令」で呼び出してベンチのポケモンを倒す動きをする。

頃合いを見てレジドラゴ側が「ポケモン回収サイクロン」+特性【レガシースター】で再度「ポケモン回収サイクロン」+サポ―ト「ボタン」「フトゥー博士のシナリオ」でベンチを0にしようと動く。ベンチが0の状態で『おんみつひこう』を宣言されるとタケルライコ側にサイドを進める手段がなくなるため、この時点で実質負け。

タケルライコ側の勝利条件は3回の攻撃でサイドを6枚取ることが条件だが、レジドラゴ側の勝利条件は負けるまでの間にレジドラゴ単独での『おんみつひこう』成立の可否である。レジドラゴ側のエーススペックが「ポケモン回収サイクロン」であれば単独『おんみつひこう』は決して難しくない。

この状況を対策したいのであればオーガポンいしずえのめんexの採用があれば打開できる。

たまにオンバーンexを不採用にして『おんみつひこう』完封を狙わず殴り合いを挑んでくる構築もある。そのデッキは概ねかがやくリザードンの採用があるため、(※)回避できるように「ボスの指令」を準備しておく。レジドラゴ側は手札干渉ができる回数が限られているため、不用意に「ボスの指令」をトラッシュしたりしなければ手札に持ち続けて待機することができる。

(※)かがやくリザードンを倒してしまうと相手のポケモンを3体倒して6枚のサイドを満たす最速勝利から遠ざかるため。かがやくリザードンを倒すことに旨みがない。

VSロストバレット

ロストバレットのかがやく枠がゲッコウガか、リザードンかで大きく変わってくる。
かがやくゲッコウガ型ならば、先にサイドを2枚取ることができればガチグマアカツキexにカウンターされても先にサイドを6枚取り切ることができる。小型ポケモン2体で1体をきぜつさせてくるパターンも、ガチグマexでワンパンしてくるパターンも、結局はサイド2-2の等価交換が行われているだけなので、先にサイドを2枚取れるかどうかが焦点となってくる。

リザードン型ならば非exのポケモンにサイドを2枚取られるため、サイド1-2の不利トレードが発生する。そのためリザードン型とのマッチアップは明確に不利である。

ロストバレットはプレイヤーによって「ロストスイーパー」が多かったり、少なかったり採用枚数が読めない。「ロストスイーパー」の採用が少ないことを期待して「勇気のおまもり」をタケルライコexにつけて相手の攻撃を耐えること、相手の手札が多くなってきたら「ナンジャモ」を使うこと等がポイント。

ちなみにオーガポンexはテラスタル効果によりベンチにいる限り『げっこうしゅりけん』のワザのダメージは受けない。

VSロストギラティナ

ロストギラティナ側が2ターン目に『ロストインパクト』に移行してこない限り、バトル場のポケモンを倒し続ければ勝つマッチアップ。ロストギラティナには「ロストスイーパー」の採用枚数が少ないので、「勇気のおまもり」をつけたタケルライコを突破することが非常に難しい。

ロストバレットは「ロストスイーパー」の採用が複数枚あるためガチグマexを投げ続けていたら問題ないが、ロストギラティナ側は「ロストスイーパー」の採用が比較的少ないので、どうしても『スターレクイエム』で処理しなければならないタイミングがでてくる。
要はロストギラティナ側はポケモンを育成する必要があるため、このスピードゲームにロストギラティナがどれだけついてこれるかが焦点となっている。

タケルライコ側は「ボスの指令」を使ってギラティナVを倒すことで、相手の勝ち筋も次第に無くなっていく。

VSルギア

非ルールであるチラチーノで攻められるとサイドの不利トレードが発生するため、厳しい対面。
「ギフトエネルギー」を無効化する手段もないため、相手に潤沢の選択肢を与えてしまう。その選択肢に「ボスの指令」が紛れ込んでると、省エネでサイドを進められしまうためリソース切れに追い込むことも期待できなくなってしまう。

タケルライコはどうしても直線的なデッキであるため、相手がどれだけ自分の動きについてくるかに勝敗が左右されがち。タケルライコ側に取れる選択肢は多くないので、序盤のリードを守りきれなかったらどうしても逆転を許してしまう。サーナイトもほぼ同様の試合展開となる。

VSサーナイト

ルギアと同様、相手がどれだけ自分の動きについてくるかの勝負となる。

サーナイトexが相手の場にいる場合は積極的に「ボスの指令」で呼び出して倒したい。「ボスの指令」を使うためには、「オーリム博士の気迫」を使うことなく盤面にエネルギーを残しておく必要があるため、その機会を逃さないためにもエネルギー管理は徹底して行いたい。(オーリム博士の気迫を使うことなく、いつでも350ダメージを出せる準備をしておきたい。)

キルリアも同様に倒したい。キルリアやサーナイトexを狙って相手の動きが少しでも悪くように努めるくらいしかできることはない。

また、ミミッキュの特性【しんぴのまもり】で詰まないようにするため、ハバタクカミに1枚エネルギーを付けた状態で待機させておきたい。
更に展開に読みを入れるなら、ミミッキュのワザ『ゴーストアイ』+特性【アドレナブレイン】でハバタクカミが倒されないようにするため、「大きなおまもり」を付けることができたらなお良い。

デッキ解説

デッキの特徴と回し方

タケルライコexの強みは?

  • ワザ『きょくらいごう』の倍率が環境デッキの中で最も高いため、大ダメージが出しやすい。
  • ワザ『きょくらいごう』のためのエネルギーを用意しやすい。
  • HPが240と高く、相手の攻撃を耐えやすい。

等の強みがある。

変幻の仮面環境で収録されたオーガポンみどりの面exと組み合わせたデッキが一般的となっている。

採用カード解説

タケルライコex

ワザ『きょくらいごう』は自分の場のエネルギーをトラッシュした数×70ダメージを与えることができる。トラッシュするエネルギーの色の選択がやや難しい。手札や山札にあるエネルギーの総数と相談して、色が被らないように常に意識しておく必要がある。


ワザ『はじけるほうこう』も優秀で、手札事故で攻撃できないときの改善の一手となる。

オーガポンみどりのめんex

特性【みどりのまい】で場にエネルギーを溜めてタケルライコexのワザ『きょくらいごう』のエネルギーコストを作る。場にオーガポンexを出せば出すほどエネルギーを場に供給することができるため、『きょくらいごう』の倍率の相乗効果により、ダメージ最大値は環境の中でもダントツで1番。

草タイプであるため、リザードンexの弱点をつける。もしエネルギーが間に合っているのであれば、タケルライコexでカウンターするよりオーガポンexのカウンターした方が省エネで済む。(『きょくらいごう』は5エネだが、『まんようしぐれ』なら3枚でカウンターできる。)

スナノケガワ

ワザ『じばさくれつ』がエネルギー1枚で90ダメージを出すことができる。貴重な非ルールアタッカーで相手のサイドを奇数にすることを目的に使う。他ミミッキュ対策など。
ルギアのチラチーノに対しては『パワージェム』で弱点を突いて倒したい。

『じばさくれつ』は弱点を計算しないので注意。

オーガポンいしずえのめんex

特性持ちのポケモンからダメージを受けなくなる。闘エネルギーを採用していため、無理なく採用することができる。

「オーリム博士の気迫」でエネルギーをつけることができないため、ワザ『ぶちやぶる』を使うためには3ターンかけて手張りで育てなければならない。そのため使用できる状態はオーガポンいしずえのめんexで相手の攻撃を完全にシャットアウトできる詰み盤面のみに限定される。

スナノケガワex

特性【じりょくきゅうしゅう】は毎ターントラッシュからエネルギーをつけられるので、場のエネルギーの数がものを言うタケルライコexと組み合わせて使うことが望ましい。


自身は闘タイプであるため、闘弱点の「アルセウスVSTAR」など、相手のポケモン次第ではスナノケガワex自身をアタッカーにすることもあるので、頭に入れておきたい。

かがやくゲッコウガ

特性【かくしふだ】で手札を補充できるのはもちろん強力だが、序盤に「オーリム博士の気迫」で加速するためのエネルギーをトラッシュできるのが、このデッキとマッチしている。

大地の器

エネルギーが3色採用であるため、任意の色のエネルギーをサーチすることができる。特に闘、雷は枚数が少ない+1ターン目から「オーリム博士の気迫」で加速したいエネルギーの色であるため、その色をサーチできる「大地の器」は必須カードの1枚。

ポケモンキャッチャー

サポートがどうしても「オーリム博士の気迫」一辺倒になってしまうため、「ボスの指令」を使うタイミングない。それを「ポケモンキャッチャー」で補填する。

有効に決まればサイドレースを有利に進めれるだけでなく、エネルギー節約に繋がることも多いため、数枚の枠を割いて採用する価値があると考えているプレイヤーは多い。

エネルギー回収

ワザ『きょくらいごう』のコストとして使用したエネルギーを回収する。『きょくらいごう』は雷と闘エネルギーと色指定が厳しいので、その帳尻を合わせるのにも役に立つ。

「ポケストップ」でエネルギーをトラッシュして「エネルギー回収」で回収する荒業もある。ちなみこの荒業は結構使う。

ともだちてちょう

サポート「オーリム博士の気迫」を毎ターン使用したいため採用。他にもタケルライコデッキのスタジアムは「ポケストップ」であることも多く、効果でサポートが巻き込まれた際の救済手段。

勇気のおまもり

最大HPを「+50」するカード。ブーストエナジー古代と違い、すべてのたねポケモンに対応している点で評価されている。タケルライコexのHPが290になるのと300になるのとでも環境的にさほど大きな違いもない。

ブーストエナジー古代

タケルライコexに付けることで、元々高いHPを300にまで底上げすることができる。
ただ、むやみに付けてしまうと、攻撃を1回耐えた次のターンに「ロストスイーパー」でロストされることで、(※)スナノケガワexの特性【じりょくきゅうしゅう】を使えないターンが出てきてしまうことには注意しなければならない。

(※)例えば、ブーストエナジー古代をつけたタケルライコを250ダメージで攻撃する、あえてこの攻撃を耐えさせる。(ここでサイドを取らないことが重要。)
そして次の番にロストスイーパーでHPを超過したタケルライコをきぜつさせることで、スナノケガワexの特性【じりょくきゅうしゅう】を使わせないことができる。

オーリム博士の気迫

タケルライコexをはじめとした古代ポケモンにエネルギーを加速しつつ、3枚ドローまで付いている非常に強力なカード。1ターン目に必ず使いたいサポートであるため、4枚採用される。タケルライコデッキは基本的には「オーリム博士の気迫」の連続である。

トラッシュからのエネルギー加速なので、かがやくゲッコウガの特性【かくしふだ】や、「大地の器」、「ハイパーボール」などで、あらかじめ基本エネルギーをトラッシュしておかなければ使用できないので要注意。

オーリム博士の気迫はエネルギーをつけることなく、山札を3枚引くことはできません。エネルギーがつけられない場合、オーリム博士の気迫を使うことはできません。

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