【考察】ルギアデッキにバケッチャは必要なのか?

ポケカコラム

こんにちは。ライターのおとです。

今回からポケカブックさんのライターとして記事を書かせていただくことになりました。宜しくお願い致します。

執筆者の主な実績

・2020CL東京 best16
・2023CL京都 best64
・2023CL愛知、宮城、新潟 DAY2進出 等

本記事では、ルギアにバケッチャが必要なのかどうかを考えていきます。
ルギアのデッキ構築を考える上での参考にしていただければ幸いです。

ルギアの3つの弱点

バケッチャの必要性を考える前に、まずはルギアの弱点について振り返ってみます。

ルギアには以下の3つの弱点があると考えています。

①アッセンブルスター前の頂への雪道

②シンオウ神殿+手札干渉

③雷弱点(レントラー)

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 ②、③については構築での対策が難しいですが、①の頂への雪道に対してはバケッチャを使うことで、一定の改善が期待できます。

  • バケッチャの必要性は主に、頂への雪道対策としての価値で検討されるべきである。

 ではバケッチャのメリット、デメリットを整理して、採用する価値があるかを検討していきます。

バケッチャのメリット

頂への雪道対策としてバケッチャを採用するに至った場合、以下の3つのメリットがあると考えます。

①ポケモンを加えられるカードからでもスタジアムをトラッシュできる

②崩れたスタジアムでV,exをトラッシュしやすくなる

③既に崩れたスタジアムがある状態からでも、トラッシュして貼り直すことでV,exをトラッシュできる

 基本的には①の”ポケモンを加えられるカードからでもスタジアムをトラッシュできる”というメリットがメインでしょう。
 頂への雪道の対策であれば、スタジアムそのものよりも相手のスタジアムをトラッシュできるカードの枚数が擬似的に増えるバケッチャの方が有効といえます。

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 また②、③のように、ネオラントVやダメージを負ったルギアVstarなどの“負け筋になりやすいポケモンを崩れたスタジアムでトラッシュする”行動が、バケッチャを採用することで簡単になります。
(サイドを1枚しか取られないポケモンでベンチを埋めやすくなるため)

 バケッチャは崩れたスタジアムと相性がいいという側面もあるので、バケッチャを採用する場合に代わりに抜けるのはテーブルシティが好ましいように思えます。

バケッチャ採用のメリット
  • ハイパーボール等のポケモンをサーチするカードで頂への雪道が割れる
  • 崩れたスタジアムと相性が良く、負け筋となるポケモン(ネオラントV等)を押し出しやすい

バケッチャのデメリット

 しかし反対に、バケッチャの採用は以下の3つのデメリットがあると考えます。

①頂への雪道を採用していないデッキ相手に腐りやすい

②HPが低い


③スタートすると弱い(諸説)

頂への雪道を採用していないデッキ相手に腐りやすい


 頂への雪道を採用していないデッキ相手にはそこまで相手のスタジアムをトラッシュしたい場面がなく、基本的には崩れたスタジアム絡みの負け筋を消す活用法しかないので、同じスタジアムを剥がすカードならテーブルシティやロストスイーパーの方が用途があります。

ちなみに…

《シンオウ神殿の対策にはなる??》


 始めのルギアの弱点の部分で触れたように、シンオウ神殿もルギアが苦手とするスタジアムではありますが、ルギアが苦手としているその本質は“ギフトエネルギーの効果を消されながら手札干渉をされること”だと考えています。


 そのため、事前に抵抗できないバケッチャはシンオウ神殿の対策としては不十分だと考えています。
 もちろん序盤に貼られたシンオウ神殿が残り続ける状況は良くないので、その場合バケッチャは有効になりますが、ここ最近の対戦でシンオウ神殿が使われるのは終盤の手札干渉と合わせたタイミングが多いため、今回はシンオウ神殿の対策としてのメリットをあまり評価しませんでした。

②HPが低い


 バケッチャはHPが低いため、”ロストギラティナ”に採用されているヤミラミのロストマインや、”ミュウ”に採用されているコオリッポのブロックスライダーに弱くなってしまいます。
 しかもこれらのデッキは頂への雪道を使うため、バケッチャで頂への雪道をトラッシュした場合、そこがウィークポイントになってしまいます。

《具体的なゲームプラン上のデメリット》

VSロストギラティナ
 ロストギラティナ視点、カビゴンを効率良く倒すには「ひきさく」「ロストインパクト」しかなく、ひきさくの場合はギラティナVが次の番にルギアVstarに倒されるリスクが、ロストインパクトの場合はリソース切れのリスクが伴います。
 そのため、できればロストギラティナ側はカビゴンを避けてサイドを取りたいと考えるはずです。
 ルギア側がルギアVstar1体だけしかV,exを出さない場合、ギラティナ側はルギアVstar1体、アーケオス2体、カビゴン2体と倒す必要が出てきますが、ここでバケッチャを出してしまっていると、カビゴン1体分のリスクを押し付けられなくなります。

VSミュウ
 本来ミュウ相手には、メロエッタ、ゲノセクトV、ミュウVmaxを1回ずつの攻撃で倒して、計3回の攻撃でサイドを取りきることが多いと考えています。
 ただ、バケッチャがいるとコオリッポ(ブロックスライダー)でもサイドを取れるようになるので、コオリッポを挟まれることで1回余分に攻撃しないといけなくなる場合があります。

スタートすると弱い(諸説)


 バケッチャでスタートするとシンプルに場を埋めてしまい、ネオラントVに頼る場合や崩れたスタジアムで相手の頂への雪道をトラッシュする場合に場が狭く感じます。
 ただ、ミラーや対パオジアンで後攻の場合など、サイドが1枚しかとられないバケッチャでスタートするのが少し嬉しいこともあるので、一概にデメリットとも言い難いです。

バケッチャ採用のデメリット
  • 相手に頂への雪道の採用がないと役割がない
  • HPが低いためサイドを稼がれやすい
  • スタートすると場を圧迫してしまう

結論

 バケッチャを採用するにあたって、相手のデッキが頂への雪道を採用しているかどうかがメリット・デメリットの大きな割合を占めています。
 頂への雪道の対策としてバケッチャが有効なのは間違いないので、環境に頂への雪道を採用しているデッキがどれほどいるかという要素から採用を検討したいと感じました。

 現状、頂への雪道を採用しているデッキとしてロストギラティナがTier1に位置していると考えているため、バケッチャは前向きに採用したいと考えています。

 また、ルギアへのメタ意識が強まり、シンオウ神殿の複数枚採用が目立った場合や、崩れたスタジアムで自分のポケモンをトラッシュすることを用いた有効なプランが確立された場合にも、バケッチャの評価が高くなると感じました。

 デッキの60枚を常に最善の構築にしておくために、環境デッキの分布やそれらの採用カードの流行に乗り遅れないようにしたいですね。

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 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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