【ストームエメラルダ】収録カード解説

メガレックウザex

青天井の火力を出せる、たねのメガシンカポケモン。

確率とはいえ、自身の特性でエネルギーをつけることができ、「アカマツ」や「エネルギーつけかえ」、「ガラスのラッパ」などを絡めれば即起動も可能。さらに、ブースターexやヒビキのホウオウexなど、相性の良いエネルギー加速手段も豊富で、速度・火力ともに申し分ない。

HPは280とやや物足りないものの、バッフロンを採用することで耐久力を補うこともでき、カスタム性は高い。しかし、ベンチ枠やデッキ枠の都合上、速度と耐久力を両立させるのは難しく、フルスペックを発揮できる構築を組むのはかなり難しい印象を受けた。

少し試してみた結果、序盤の攻撃は特性【はしゃのほうこう】の成否に依存しがち。順調にエネルギーがつけば「アカマツ」で攻撃できるため問題ないが、特性が不発だった場合の出遅れは痛い。

一方、中盤以降はヒビキのホウオウexによるエネルギー加速が非常に強力で、火力面に不満はない。つまり、このデッキの懸念点は最初の1回目の攻撃に集約される。

そのため、初動はメガレックウザexに頼るのではなく、ファイアローexを軸に構築したほうが安定する印象を受けた。(そのほうがサイドも2-3-3で進行しやすく、たとえ対戦に負けたとしても、「少なくともサイドをフルで押し付けることはできた」という事実は残るため、自尊心も守られやすい。)

コンセプトはタケルライコexと類似しており、タケルライコexの上位デッキと言っても良さそうなポテンシャルを秘めているが、非ルールポケモンに弱いという根本的な弱点も共通している。
タケルライコexが環境で活躍できないのであれば、このデッキも同様に厳しい立ち位置になるのではないかという印象を受けた。
あと回すのが難しい。

ファイアローex

特性【エキサイトダイブ】により、場に無色のメガシンカポケモンがいれば直接場に出せるexポケモン。2個のエネルギーで攻撃できるため、アカマツやイグニッションエネルギーとの相性が良く、前半のアタッカーとして優秀。
エネルギーさえつけておけば手札干渉後でも復帰に使えるため、実は前半よりも後半の方が出番が多いかもしれない。

実際使ってみたが、先攻2ターン目に『かぎづめハント』したときの動きが想像以上に強力であったため、個人的にはかなり評価を上げた。今回の弾で一番強いか?

ロケット団の監視塔が場に出ていても、ファイアローexの特性は使うことができる。

メガカラマネロex

上ワザ『サイコマリオネット』は、相手のベンチポケモンの数×70ダメージという倍率の高いワザを持つ。

しかし、相手のベンチが埋まっていてこそ真価を発揮するダメージラインであり、280ダメージと350ダメージの間には想像以上に大きな隔たりがあると見た。

280ダメージでは、環境で多い2進化exや1進化のメガシンカポケモンをワンパンできない場面も多い。また、ワザを使うにはエネルギーが2個以上必要なため、『ミツルの思いやり』とも相性が良くない。

変化の書ゾロアークでいきなりマーイーカが出てきたら強そう。

メガグソクムシャex

1進化でHP340、1エネで相手のポケモンにダメカンが乗っていれば220ダメージを出せるハイスペックなポケモン。下ワザも160ダメージに加え、相手をにげられなくする効果を持ち、システムポケモンを縛りながらダメカンをばら撒くことで倒しやすいダメージとなっている。


ユキメノコやマシマシラという強力なダメカンばら撒きギミックも存在するため、デッキを組みやすそうなポケモン。

メガドリュウズexと同じようにテキストの強さのみで勝負できるポケモンだが、メガドリュウズexほどのインパクトはない。

炎弱点のため、昨今のメガドリュウズex対策の巻き添えを食らってしまう点がかなりのマイナスポイント。

ヨワシex

特性、ワザともにかなり渋いポケモン。ワザのコスパも悪く、HPも低いため、特性を活かしきれていない。

エクストラレギュレーションにはヨワシを強化する専用カードが存在する。今回も同様にヨワシexを強化するカードがリリースされない限り、環境で見かけることはない。

メガゴルーグex

手札が10枚以上ないとワザを使えないという厳しい制約がある割に、ダメージは300とやや中途半端。2個のエネルギーで300ダメージのコスパは脅威的だが、最大300ダメージが果たして強いのか。

制約が重いため、このポケモン自身でワザを使うよりも、主に次弾「30th CELEBRATION」に収録されるミュウexでのワザ宣言が中心になるだろう。

ノクタス

相手の場の特性を持つポケモンの数×50ダメージを与える、過去にも活躍したワザを持つポケモン。
草タイプのため、活力の森で強襲できる点がメリット。

ブルンゲル

序盤のグッズロック後、仕事がなくなったプルリルがドロソになる。
今回の弾に収録されたワザ『バグパニック』系統のように、山札の下を参照するカードの相方となりうる。

ギラティナ

ワザを使った次の相手の番ワザのダメージを無効化できるポケモン。

ギラティナ自体がベンチに下がっても、自分のポケモンが『カオスクローラー』を使っていたなら、という効果は消えないため、ギラティナ自身でこのワザを連発することはできない。

一方、ヤドキングの『ひらめきチャレンジ』で『カオスクローラー』を宣言すれば連発できる。これはあくまで使っていたのは『ひらめきチャレンジ』であり、『カオスクローラー』ではないという裁定になるから。

ルリリ

エネルギーなしで山札からエネルギーを1枚、自分のポケモンに加速できるカード。エネルギーの種類を問わず、特殊エネルギーまで付けられる点が非常に強力。

序盤にやることが少ないデッキや、後攻1ターン目のアクションが一切ないデッキなどに採用を検討する余地あり。

おいしいおむすび

昨今の回復効果がデフレ気味な環境の中では、かなりの量を回復してくれるカード。3枚目、4枚目のこのカードで合計210回復できれば、相手の攻撃を1回多く受けきれそうな回復量を確保できる。

ポケカの対戦は多くのターンが往来しているように感じるが、実際には5~6ターン以内に決着することが多い。おおよそ5回前後の攻撃で勝敗が決まるため、そのうち1回の攻撃を受けきれることは、勝敗を分けるうえで十分すぎるほど大きな効果がある。

ぼうけんのランタン

炎エネルギーと雷エネルギーを手札に加えることができるカード。炎・雷の2色エネルギーを採用するデッキが現状ではメガレックウザexくらいしか存在しないため、今のところはレックウザ専用パーツ。

レックウザで使う場合、雷エネルギーを手札に加えることがそこまで強くないため、少し使いにくい。

グッズで手札を増やせるカードは貴重なため、今後このカードを活かせる強力なデッキの登場に期待したい。

メガレックウザキャップ

効果を最大限活かすためには、序盤からこのカードを複数枚手札に加える必要がある。ポケモンのどうぐをサーチできるサポートが登場すれば一気に評価を上げるカード。

「メガレックウザキャップ」という名前ではあるものの、早期から攻撃したいメガレックウザexと相性が良いわけではない。

とくちゅうチョッキ

メガドリュウズexの攻撃をドラパルトexやゾロアークexが耐えられるようになる。有利不利が変わりそうなカードだが、「ツールスクラッパー」や「ジャミングタワー」で無効化できるため、流行ると弱くなるカード。

ギリー

2枚セットで運用する伝説系のスタジアムを揃えやすくできるカード。しかし、現状では伝説系のスタジアム自体の性能がそこまで高くないのが痛恨。

「化石採掘場」のように、スタジアムから展開できるカードが今後増えれば、このカードの採用価値も高まっていくだろう。

伝説の海溝

2枚セットで使うスタジアム。回復量を2倍にするという派手な効果を持っており、回復効果を持つカードと相性がいい。

ドラパルトexが環境にいるため、回復カードは非常に強力。

現状では回復カードを採用するデッキが少ないため、相対的な評価は高くないが、スペック自体はかなり高いと感じている。ただし、このカードを活かしたデッキが流行ることはなさそう。(ミラーが不毛になるため)

伝説の山頂

2枚セットで使うスタジアム。無色ポケモンがワザのダメージで倒された時、とられるサイドを1枚少なくするという強力な効果を持つ。

しかし、相手のターンにスタジアムを剥がされると効果がなくなってしまうほか、相手も無色ポケモンをメインにしたデッキだった場合は貼りにくくなってしまうというデメリットを抱えている。

「伝説の海溝」と異なり、張った時点で確実に仕事をするカードではないため評価はやや低め。それでも刺さった時の性能は他のスタジアムを寄せ付けないほど強力なため、手札干渉などと組み合わせて、できるだけ剥がされないよう工夫したい。

このカードを通してしまうと相手に大きなアドバンテージを与えてしまうため、場に出た瞬間に必ず割りたいスタジアム。すなわち、他のデッキに対してカウンタースタジアムの採用を半ば強制することができる。プールに存在していること自体に大きな意義があるカード。

伝説の溶岩洞

進化ポケモンの特性を消すことができるスタジアム。現環境で猛威を振るっているドロンチやメタングの特性を止められる。

一方で、たねポケモンであるキチキギスexの特性は止められない。そのため、キチキギスexを先に倒すか、ポケモンを縛りながらダメカンをばら撒くなどして対処したい。

このカードの登場により、現状のドロンチなどのドローソースシステムを採用し得という状況を否定できる可能性がある。その結果、ドローソースシステムをリリースしやすくなり、現在不足しがちなドローソース事情を改善できるのか…?環境全体に与える影響にも注目したい。

まとめ

SNS上では「テキストの調整」「カードパワーのデフレ」などと指摘されているが、それはもっともな意見だろう。穴のないテキストを意識しすぎるあまり、全体的にカードのインパクトが薄くなっている印象を受ける。

新規アーキタイプとして参戦が期待されるのはメガレックウザexデッキ。しかし、たねポケモンex主体の速攻デッキには、すでにオーガポンバレットやタケルライコexといった強力なデッキが存在する。そのため、「ストームエメラルダ」も環境に大きな影響を与えられない可能性は十分にある。

現状では、新規カードの多くが2024年産のカードを引き立てる存在に留まっており、環境そのものを大きく変えるほどのパワーは感じられない。


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