更新日:5/7【火】
対象期間:5/5【日】~5/6【月】
シティリーグ入賞デッキ
「変幻の仮面」環境の初週こそはルギアを意識した「シンオウ神殿」、「改造ハンマー」、「ピーニャ」といったメタカードの採用が目立っていたが、あっという間に環境がドラパルト一色となったことでヘイトが移り、5/7【火】現在、まさに好機と言える。
「レガシーエネルギー」による強化も確かなもので、5/3、5/4に開催されたCL札幌でも決勝トーナメントに4人もルギア使いが名を連ねるほど爪痕を残している。
ただ、CL札幌でミライドンが優勝した影響からミライドンが増加傾向にあるため、ここに対してどうアプローチするかがこれからの課題になっていく。
Pick up
ルギアVSTAR【レガシーエネルギー型】
HPの高いex、VSTARポケモンに対してはチラチーノのワザ『スペシャルころころ』を、HPの低い非ルールポケモンに対してはテツノカイナexのワザ『ごっつあんプリファイ』もしくはオーガポン いどのめんexのワザ『げきりゅうポンプ』を使うことで、効率良くサイドを取っていく型。
5/7【火】現在、レガシーエネルギーを採用した型が9割以上占めている。現在、ルギアといえばレガシーエネルギー型を前提とした話が一般化されている。
特性【なみのヴェール】のマナフィを出さなければワザ『げきりゅうポンプ』に襲われるが、出した場合もそれはそれでワザ『ごっつあんプリファイ』の餌食になるという、理不尽なジレンマを押し付けることができる。
また、レガシーエネルギーはすべてのタイプのエネルギーとして使うだけでなく、取られるサイドが1枚少なくなるという強力な効果を持ち合わせているため、どの相手に対しても汎用的に扱える。
構築を全体的に特殊エネルギーに頼っているため「シンオウ神殿」、「改造ハンマー」、「ピーニャ」といったメタカードには弱い。レガシーエネルギーの採用で更にその毛色が強まった。
ルギアVSTAR【他ACE SPEC型】
レガシーエネルギーを採用しない、従来の型。
「サバイブギプス」を採用する場合は場持ちがよく、チラチーノをより強く活かすことができる。
チラチーノが「サバイブギプス」で生き残れば概ね勝ちである。環境にex、VSTARポケモンが多いければ多いほどチラチーノが強いので、ex.VSTAR環境へと極端に傾くならこちらの方がおすすめ。
「変幻の仮面」で登場した「シークレットボックス」を採用した型も少しだけ見られた。アーケオスの展開を安定させるという側面においては従来のマスターボールを遥かに凌駕する性能を持つ。
デッキ解説
デッキの特徴と回し方
序盤はとにかくルギアVSTARの特性【アッセンブルスター】でアーケオスを2体着地させることを目標に動く。
プレイ方針で気を付けてたいことは、無暗にアーケオスの特性【プライマルターボ】を使用しないこと。色々なポケモンにエネルギーを散らしてしまうとチラチーノのワザ『スペシャルころころ』のプレッシャーを活かせない。常にチラチーノが1回の攻撃できぜつさせてくる憂いがあるようなエネルギーのつけ方を意識したい。目的のない惰性での【プライマルターボ】は悪手である。
後は相手のバトル場のポケモンに合わせて、チラチーノとテツノカイナexもしくはオーガポン いどのめんexで効率よくサイドを取り、出遅れたとしても相手より少ない攻撃回数でサイドを取りきることで勝利を目指す。後半の爆発力にも十分期待できるため、諦めず粘り強く戦って欲しい。
エネルギーはかなり多くの枚数採用されているが、消費量もハンパじゃない。エネルギーのリソース管理には細心の注意が必要。
環境デッキに対しての立ち回り方
ドラパルトex
「ミストエネルギー」でいかにダメカンを6個のせる効果の効率を失わせるかにかかっている。「ミストエネルギー」を上手に使えばドラパルトは200ダメージを連発することしかできない単調な激重デッキである。
気をつけることはチラーミィが『ファントムダイブ』の即圏内であるため、「ミストエネルギー」とセットでベンチに置きたい。また『ファントムダイブ』は「レガシーエネルギー」のサイドを取る数を減らす効果を無視するため、「レガシーエネルギー」をつけるポケモンにも「ミストエネルギー」をつけたい。
基本的には6個のせられてきぜつしそうなポケモンに「ミストエネルギー」を後出しでつけることで相手のダメカンの乗せ方を難しくすることができる。
「カウンターキャッチャー」が多めに採用されているため、アーケオスが狙われやすい。できるだけ早めに盤面にエネルギーを溜めておきたい。
リザードンex
HPが330と非常に高いリザードンexですらも、チラチーノに5枚のエネルギーを付ければワザ『スペシャルころころ』で倒せてしまう。これは2進化ならではの高耐久をウリにしているリザードンからしてみればかなりキツイところ。
そのため、リザードン側はなるべくリザードンexが1回の攻撃で倒されないように立ち回ってくる。例を挙げるとアーケオスから倒して5枚のエネルギーが付かないようにするか、チラチーノを狩りつくす動きを取る。
これに対してルギア側は、特性【アッセンブルスター】でアーケオスを展開するタイミングと、チラチーノ(チラーミィ)を出して多くのエネルギーを付けるターンを同時にすることで、どこが倒されてもリザードンexを1回の攻撃で倒し続けられる状況を目指したい。
崩れたスタジアムやフトゥー博士のシナリオで逃げられる前にロトムVを仕留めておくのも重要。
ロストバレット
序盤はハバタクカミをバトル場に出して、特性【あんやのはばたき】で相手の特性【はなえらび】を封じることでロストの枚数を貯めさせないように動いていく(テツノツツミの特性【ハイパーブロアー】で解決されてしまうため過信は禁物)。
アーケオスをベンチに出し、チラチーノは出さずルギアVSTARで攻撃していく。チラチーノはワザ『げっこうしゅりけん』や『ロストマイン』で倒されやすく、ウィークポイントになってしまう。ルギアVSTARがライコウVなどに倒された場合、ガチグマアカツキexで反撃する。
なるべくHPの高いポケモンで戦うことで相手にウッウ、ヤミラミで相手にサイドを取られないようにした。最後にはテツノカイナexでのサイド2枚取りでゲームを締める。
ロストギラティナ
対ロストバレット同様ハバタクカミで牽制する。ギラティナVがワザ『アビスシーク』を使ってきた場合にはルギアVSTARのワザ『ストームダイブ』で応酬する。
ミストエネルギーとVガードエネルギーをどちらも付けることでルギアVSTARが『ロストインパクト』も『スターレクイエム』も耐えるようになる。ただ、ロストギラティナのほとんどに「シンオウ神殿」が採用されているため、過信は禁物。続くルギアを用意しておきたい。
最後は『ごっつあんプリファイ』でサイド2枚取りによる勝利も見据える。
ルギアVSTAR
ミラーマッチは「どちらが先にアーケオスを展開するか」ということにかかっており、テクニックでの差はあまり生まれない。強いて言えば、相手が次の番に『ストームダイブ』を使えるのかどうかを予想し、ワザ『かぜよみ』で準備をするかどうかを見極めることくらい。
先に攻撃さえできればチラチーノで相手のルギアを倒し、一方的な試合展開に突入する。あまり努力が報われることはないので、練習はほどほどで良い。
パオジアンex
どちらのデッキも青天井ワザとごっつあんプリファイを併せ持つため、バトル場がどのポケモンでもサイドを2枚ずつ進めることが可能になっている。
そのため、このマッチアップでは「どちらが先にサイドを2枚取るか」が重要になっている。裏を返せば、先に攻撃されたとしても取られるサイドが1枚であれば問題ないということ。チラーミィを差し出すことで先に攻撃されても勝てる展開が見込める。ただし『げっこうしゅりけん』には要注意。
パオジアンデッキに採用されているポケモンはパルキアVSTAR以外ガチグマアカツキexで倒せるため、チラチーノを複数準備する必要はない。
サーナイトex
サケブシッポのワザ『ほえさけぶ』でベンチのアーケオスが簡単に倒されてしまうため注意が必要。できればアーケオスを出すタイミングに合わせてテツノカイナexを用いることで、テツノカイナexを無視できないようにしたい。(テツノカイナexを倒さなければならない状況を作ることでアーケオスにヘイトが集まらないようにできる。)
テツノカイナexを相手させることができれば、比較的先に攻撃しやすいことと、チラチーノでサーナイトexを倒すことで勝利しやすくなる。
たまにルギア側のハバタクカミのワザ『たたりとばす』のベンチに与えるダメカンで2体同時気絶を狙えるシーンがあるので、覚えておきたい。
アルセウスギラティナ
HP220のVポケモンを『ストームダイブ』で一方的に倒せるため、かなり戦いやすい相手。ひたすらにアーケオスを出すことを優先し、そのハードルさえ超えられれば『ストームダイブ』、『スペシャルころころ』でビシバシ相手のポケモンを倒していける。
VガードエネルギーはルギアVSTARにつけておくと『ロストインパクト』を耐えることができるので効果的。
カビゴンLO
アーケオスの特性【プライマルターボ】でどのポケモンもワザを使うことができるため、環境デッキの中で1番カビゴンLOと相性が良い。コントロール系統の相手に対して戦いやすいのが、ルギアデッキを使う要因の1つといってもいいほど。
あまり多くのエネルギーを付ける必要はない(むしろ温存しておきたい)ために、ベンチに出すアーケオスはわざと1体にする。ただピジョットexが採用されているパターンだと特性【みなぎるせんこう】のレントラーも採用されていることが多く、アーケオスが倒されて厳しい展開になるため、ポッポ、ピジョットexが見えたらアーケオスを2体出すようにする。
相手に手札を増やさせないためにもなるべくロトムVは速い段階で倒しておきたい。またこの時、カビゴンがバトル場から退くことで特性【とおせんぼ】が効かなくなるため、縛られていたポケモンを逃がすことができるのも忘れないようにしたい。
採用カード解説
ルギアV
ワザ『かぜよみ』がアーケオスをトラッシュできる点で非常に強力。
特性【アッセンブルスター】さえ使えばあとはアタッカーの役割をチラチーノに任せることも多く、実際の枚数はそこまで必要としない。安定に寄せて堅実に4枚採用するかは好み。
ルギアVSTAR
このデッキの根幹。特性【アッセンブルスター】でアーケオスをベンチに出すことを目的に使用する。
ワザ『ストームダイブ』も強く、一部を除くたねのV,exポケモン倒せるダメージラインになっている。またスタジアムをトラッシュできる効果も強力で、メタカードとして多く採用されている「シンオウ神殿」の対抗手段になっている。「レガシーエネルギー」の効果が封じられた場合も無色だけで使えるワザでやり過ごしながら「シンオウ神殿」をトラッシュできるのは嬉しい。
アーケオス
ポケモンカードの歴史の中でもトップクラスのぶっ壊れ特性。VSTARパワーと比べても遜色ない。
2進化だからこそ許された特性【プライマルターボ】だが、いとも簡単に場に出てしまうために強さがとんでもないことになっている。HPが若干高いことも高評価。
2枚のエネルギーを分散してつけることはできないため、そこに練度が出る。(ここくらいしか練度を出すところがないとも言える…。)
チラーミィ
強力なワザ『スペシャルころころ』を持つチラチーノの進化前であるチラーミィだが、こちらも便利なワザ『なかまをよぶ』を持っている。このワザのおかげでルギアVな採用枚数を減らしても許される風潮になっている。
ドラパルトexが流行するとHP60が致命的なため、HP70の採用も検討したい(ミストエネルギーもシンオウ神殿などで対処されるため)。
チラチーノ
ワザ『スペシャルころころ』はまるでルギアVSTARのために生み出されたかのような性能をしており、付けたエネルギーの枚数に応じて大ダメージを出すことができる。チラチーノの殺意から逃れるためには開発陣がHP360のポケモンを作って流行らせるしかない。
多くの対面でどれだけチラチーノを多く使えるかが重要になるため、なるべく展開を急ぎ、エネルギーの管理も気を付けたい。
ガチグマアカツキex
HP、ワザのダメージ、必要なエネルギー、どれをとっても高スペックなポケモン。主に対ロストバレット、パオジアンで相手のテツノカイナexを倒すのに用いる。
テツノカイナex
「レガシーエネルギー」で採用されるようになった筆頭ポケモン。ワザ『ごっつあんプリファイ』で非ルール相手にもサイド2枚取れるようになった。これにより様々な対面で柔軟なプランが取れるようになった。
オーガポン いどのめんex
テツノカイナex同様、「レガシーエネルギー」で採用されるようになった。相手のポケモンを2体同時きぜつを狙うことができる。相手の場にマナフィがいると役割がないのが欠点。
ワザ『げきりゅうポンプ』はエネルギーを山札に戻せるためエネルギーの消費が少なく済む。
ハバタクカミ
ロストバレットに対して強力なだけでなく、テツノイバラexの対策にもなる。(特性【イニシャライズ】がはたらいている場でも【アッセンブルスター】を使うことができる。)
ネオラントVのワザ『アクアリターン』を使った後にバトル場に壁として差し出しやすい。
ネオラントV
特性【ルミナスサイン】で手札の状況に応じたサポートを加えられるため、アーケオスの出しやすさが向上する。「ハイパーボール」などから手札事故を解決できるのも魅力的。
レガシーエネルギーの登場でワザ『アクアリターン』が使えるようになったため、負け筋になる前に自主的に場から退くことができるようになった。
ハイパーボール
アーケオスをトラッシュするのに欠かせないカード。許されるのであれば4枚より多く入れたいほどにこのデッキのハイパーボールは強力。
中盤以降もギフトエネルギーの効果を活かすために手札の不要なカードをトラッシュできるのが嬉しい。
キャプチャーアロマ
「ハイパーボール」だけではポケモンを供給するカードが足りないため、追加で採用されている。「スーパーボール」とどちらを優先して採用するかは好みが出るが、確実に1枚ポケモンを加えらることと、2枚目のアーケオスを加える確率が「スーパーボール」より高いことから「キャプチャーアロマ」が優先することが多い。
スーパーボール
「キャプチャーアロマ」と違い、ポケモンを手札に加えられない場合がある。しかしアーケオスを出した後の山札からエネルギーが減っている状態から使うと「キャプチャーアロマ」よりポケモンを手札に加えやすい。
シークレットボックス
ACE SPECの枠は使ってしまうものの、序盤のアーケオスの展開に一役買ってくれる。「ハイパーボール」と同時に手札をトラッシュできるサポートを持ってくることで、アーケオスのトラッシュが確約される。
中盤以降も手札に溜まった不要なカードをトラッシュすることで「ギフトエネルギー」の効果を活かしやすくなるメリットがある。
サバイブギプス
相手のワザのダメージを1度耐えられるため、サイドを取られなくほか、エネルギーの持ちがよくなるのが強力。ほぼ相手の攻撃を耐えることができないチラチーノにつけて攻撃を耐えてもらい、2回攻撃できるように使う。
ナンジャモ
序盤にはドローカードとして使う。「博士の研究」は引ける枚数が多い+アーケオスをトラッシュすることができるが、エネルギーごとトラッシュしてしまうのがデメリットであり、絶対に使用できない場面も多々ある。「ナンジャモ」はそういったデメリットがなく、引ける枚数も多い。手札に嵩張ってしまったエネルギーを山札の下に戻す役割もある。
博士の研究
手札のアーケオスをトラッシュしつつ、7枚もの手札を引き直せるのが強力。
手札にエネルギーやチラチーノなどトラッシュしたくないカードを複数抱えているときは使いにくい。
ゼイユ
先攻1ターン目から使えることで、ネオラントVからいち早く手札事故を脱却できる。引く枚数は「博士の研究」より少ない5枚だが、そこはギフトエネルギーの存在であまり気にならない。
セレナ
手札のアーケオスをトラッシュしつつ手札補充ができるカードかつ、「ボスの指令」のような使い方もできる。ロトムVを呼び出して倒すことも多いため、環境次第で「ボスの指令」との枚数バランスを考えたい。
ジニア
アーケオスを加えて「ハイパーボール」でトラッシュする使い方がメイン。
「ヒナツ」との選択枠。「ヒナツ」の方が優秀と言われることも多いが、ルギアVSTARを手札に加えることができる点で相違。「キャプチャーアロマ」で一喜一憂したくない人は「ジニア」を選ぶと良い。
ヒナツ
「ジニア」と比較して、山札に不要なアーケオスをより多く引っこ抜いておけるのが嬉しい。チラチーノもサーチ可能。
崩れたスタジアム
序盤に使ったネオラントVを負け筋になる前にトラッシュしておくために採用される。「レガシーエネルギー」の登場でネオラントVが自主的に退けるようになったので、役割は薄くなっている。
ジャミングタワー
未来バレットやミライドンのテツノカイナexによく用いられる「ヘビーバトン」の効果を消す役割を筆頭に、他にも環境で活躍するさまざまなポケモンのどうぐの対処ができる便利カード。
「レガシーエネルギー」の登場でネオラントVが自主退場できることから役割が薄くなった「崩れたスタジアム」に代わり、これからのルギアのスタジアム枠はこのカードになるだろう。
ギフトエネルギー
このデッキを支える陰の立役者。場に手札を供給するポケモンを用意せずとも臨んだ動きが可能なのはこのカードの影響が大きい。逆にここを封じられてしまうと痛手なので、相手の「ボスの指令」などでギフトエネルギーのついたポケモンが避けられることも想定しておきたい。
ジェットエネルギー
ルギアVのワザ『かぜよみ』やチラーミィのワザ『なかまをよぶ』を使いたい時に重宝する。ガチグマアカツキexのワザの反動を打ち消すためにも使うので、終盤まで残すようにしたい。
ダブルターボエネルギー
ルギアVSTARで戦う時に2個分のエネルギーとして扱えるため便利。ダメージがマイナスされてしまうため注意が必要。『ストームダイブ』でポケモンVをきぜつさせたいときや、『スペシャルころころ』を使うときは気をつけなければならない。
ミストエネルギー
ドラパルトexのワザ『ファントムダイブ』やトドロクツキexのワザ『くるいえぐる』などの、ワザの効果を防ぐ役割がある。
Vガードエネルギー
Vポケモンからのダメージをマイナスできる。環境にルギア、ギラティナのようなVポケモンが増えてきた際には枚数を増やすことも検討したい。特にギラティナのワザ『ロストインパクト』をルギアVSTARが耐えるために使うことが多い。
レガシーエネルギー
レギュレーションマークEから長らく存在しなかった「すべてのタイプとして扱うエネルギー」がここにきて解禁された。様々なポケモンがルギアデッキの採用候補となり、新たな常識が生み出されていくことが予想できる。
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